フォーラム顔学2006 特別講演のご案内

  「女の顔は時代の鏡 -化粧の変遷に見る世相と女心-」  
 
資生堂ビューティークリエーション研究所
ビューティーディレクター
加藤みどり子 氏
 
     
  【ご講演要旨】  
   女性が化粧に向かう気持ちは、人によって、シチュエーションによって、実にさまざまです。“とりあえずエチケットとして”淡々と化粧する人、仮面のような化粧で自分を守る人、誰かと同じになりたくて化粧する人、他人と違いたくて化粧する人……。
寝覚めのいい朝は肌の調子もルンルン♪ でも寝不足で腫れた目に化粧をするのは憂鬱。仕事で緊張する日は、なぜかきつい顔を作ってしまう。マスカラを塗りながら、うっとりできるのは幸せな日。眉がうまく描けた日は、いつもより胸を張って歩ける。
頬にキラキラを乗せて軽やかにデートに向かう日、なりふり構わず残業に精を出す夜。色々な女性がいて、色々な朝と夜があり、鏡の前で日々移ろう女心……そのココロには、実は“時代の気分”が寄り添っています。20世紀の日本に流行った化粧の移り変わりを辿ることで、日本女性の心の歩みを振り返ってみたいと思います。
 
     
  【プロフィール】  
   東京都生まれ。東京芸術大学・美術学部卒業後、資生堂美容学校(現・資生堂美容技術専門学校)を経て資生堂に入社。ヘア&メーキャップ・アーティスト。同社のポスター・CF等の撮影に携わり、今井美樹、小泉今日子らのメーキャップを担当した。
 '89年より'93年までパリに駐在し、ヨーロッパ全域で宣伝・広報活動を行なう。パリコレクション、東京コレクションなど、ファッションショーのメーキャップも長期に渡って数多く手がける。
 '02年5月に『40歳からの「素敵」』(光文社)を上梓。現在は後進の育成のほか、化粧にまつわる研究業務、講演、マチュア世代へのメーキャップ指導など、幅広く活動中。